取材した人:奥山潤
チャンピオンシップ出場権をかけて
今年で4回目を迎えた「アイアンマン70.3セントレア知多・常滑ジャパン」。昨年同様、70.3の頂点を決めるラスベガス大会および「アイアンマン・ワールドチャンピオンシップ」の出場枠が与えられ、多くの参加者がその狭き門に挑みました。
セントレア空港内のEXPO会場
セントレア空港内4階の「イベントプラザ」で開催されるEXPOもすっかり定着。6日(金)~大会当日の8日(日)まで、参加者はもちろんのこと、一般の空港利用者にもトライアスロンをアピールする絶好の場として、多くの出展ブースが賑わいました。
この大会は、中部国際空港が主催者として全面協力していることもあり、たいへん多くの集客があります。
知多市を加えた新コース
今年は知多市が主催に加わりコースも一新。昨年選手として参加した私は、どんなコースになったのか興味津々。
スタートは新舞子マリンパークのブルーサンビーチ。大会前日の7日(土)は、ビーチでバーベキューを楽しむ人で大賑わい。明日の大会設営が着々と進んでいく光景は、なんとも不似合い(笑)。それにしても対岸の新舞子の町と、遠くに霞むりんくうの町、そして新舞子ファインブリッジが織りなすロケーションは最高でした。
超高速バイクコース
昨年はアップダウンとカーブに悩まされたテクニカルなバイクコース。今年は新舞子マリンパークから、知多市臨海部を4周回するフラットな超高速コースに変更されました。追い越しテクニックがポイントです。
参加者からは昨年の方が良かったという声も上がりましたが、バイクが苦手な私には今年のコースの方が楽そうに感じられました。でもハワイを目指す本気アスリートにガンガン抜かれていくのは、ちょっと怖いかな?
伊勢湾を見ながら壮快に走る
新舞子マリンパークからファインビーチを渡って、あとはひたすら伊勢湾沿いを走ります。
ゴール会場を左手にMCのトークを耳にしながら、りんくうの町を周回し、ゴール会場を目指します。
いよいよレース本番
レース当日。
コースを見学したときからテンションが上がってしまい、今年は参加しないのに、なかなか寝付けず、早くに起床(笑)。
スタートは8時半とちょっとゆっくり。参加者から湧き出るヤル気に鳥肌が立つ興奮。
ロンドンオリンピック出場の細田選手や上田藍選手を含むプロカテゴリーの第一ウェーブから、リレーの第七ウェーブまで順次スタートしていきます。
リレーには先日のホノルルトライアスロンに出場したモデルの道端カレンさんの姿も。
スイムコースはファインブリッジを超えて周回するコース。
トップ選手は23~24分台でフィニッシュ。
バイクは予想通りの超高速レース。速い選手は大集団をさばくのに苦労しながらも、あっという間にフィニッシュ!
新舞子マリンパークは、スイムもバイクもランスタートもすべて観戦できるので、初めてのトライアスロン観戦にも分かりやすくていいですね。
トップ選手がランスタートしてから、急いでゴール会場の「りんくう海浜緑地北広場」に移動。場所は昨年同様ですが、会場内ブースやフィニッシュゲートの作りこみなど華やかさ満点。
大会実行委員長でトライアスリートの誰もがあこがれる白戸太朗さんが、ゴールした選手一人一人に握手する姿もこの大会の名物の一つ。
今年はトップ選手が4時間を切る高速レースで、あっという間の観戦でした。
大盛況のアワードパーティ
レース終了後、選手たちは巡回バスでセントレア空港へ。
EXPOを楽しんだり、食事や買い物をしたり、空港内にある展望風呂「風(フー)の湯」で汗を流したりしながら、パーティまでの時間を過ごします。
18時頃からラスベガス・ワールドチャンピオンシップの選考発表があり、19時過ぎからアワードパーティへ。
リレーカテゴリーから順々に各カテゴリーの表彰が行われる中、80代優勝の稲田選手が表彰されると会場にいたすべての人がスタンディングしての大喝采。稲田選手は昨年のエイジチャンピオンとして、今年もハワイで活躍したいと語っていました。
最後に男女プロカテゴリーの表彰があり、大盛況の中、大会は無事終了しました。
国内屈指の重要な大会として
国内初のアイアンマン70.3大会として始まった当大会。
コース変更など毎年ステップアップしながら第4回目を終え、なくてはならない大会の一つになったことは間違いありません。
国内のミドルディスタンスの大会は、それぞれの特徴をもって開催されていますが、当大会はロングディスタンス、アイアンマンを目指すアスリートにとって、たいへん有意義な大会だと思います。
セントレア空港を活用するという他にはない最高のロケーションでの大会が、これからも続いていくことを一人のトライアスリートとしても願っています。
トライアスロンスタイル編集部員。
ロングもミドルも大好き。トライアスロンを思いっきり楽しみたい。
トライアスロン歴は、六年目。